京都三大学教養教育研究・推進機構(教育IRセンター)主催平成25年度 第5回公開研究会を開催します。
平成25年度 第5回 公開研究会
日時 平成25年12月16日(月) 14:30~17:00
場所 京都府立大学 大学会館 2階 多目的ホール
京都府京都市左京区下鴨半木町1-5
地下鉄烏丸線「北山駅」出口1 徒歩7分
演題「アクティブ・ラーニングスタジオを活用した教養教育の高度化-東京大学駒場キャンパスを事例にして-
大学教育において、情報技術やメディアの劇的な変化で、学生を取り巻く環境が大きく変化している。そのような環境において、教室と授業の関係については、この100年間でほとんど変化がない。東京大学教養学部は、2007年にアクティブ・ラーニングを推進するための拠点的教室として、駒場アクティブ・ラーニングスタジオ(KALS)を設置した。この教室は、40名を収容でき、ノートPCやiPadなどを活用してアクティブ・ラーニングを展開できる実験的な取り組みとしてスタートした。教養学部前期課程では、年間約3000科目が開講されている。KALSでは、15科目程度の授業「基礎演習」「英語二列」などの科目で利用されている。東京大学では、複雑化、細分化した学問の現状の中で、1.2年生に知の大きな体系や構造を見せること、先端的研究と基礎教育の創造的連携、最先端のICT技術を活用した学習の導入等を図ることなどを柱に、魅力あふれる「理想の教養教育」を目指してアクティブ・ラーニングを導入している。2011年には、8つのアクティブ・ラーニングスタジオを備えた教養棟を建設して、量的に拡大を行った。本講演では、現在の教室運用の問題を整理し、学習環境の実例とその設計ポイント、ならびに運用上の知見について紹介する。さらに、現実の教員の授業方法などを考慮した運用方法などについて紹介する。
講師 林 一雅(はやし かずまさ) 先生
(東京農工大学 総合情報メディアセンター 助教)
【講師略歴】東京都立科学技術大学大学院工学研究科博士後期課程満期退学。東京都立科学技術大学、博士(学術)。2005年、豊橋技術科学大学工学部生産システム工学系教務職員・助手。2007年、東京大学教養学部附属教養教育開発機構特任助教。2010年、東京大学教養学部附属教養教育高度化機構特任助教を経て、現職。
【専攻】教育工学・学習科学, 情報学・教育用情報システム, 生産情報システム工学
【著書・論文】
・林一雅・永田敬(編著)『アクティブラーニングのデザイン(仮)』東京大学出版会、2014.04(刊行予定)
・林一雅「世界のアクティブラーニングと東京大学KALSの取り組み」河合塾(編著)『アクティブラーニングでなぜ学生が成長するのか―経済系・工学系の全国大学調査からみえてきたこと』東信堂、2011年。
・林一雅「ケーススタディ:駒場アクティブラーニングスタジオ(東京大学)」山内祐平(編著)『学びの空間が大学を変える-ラーニングスタジオ・ラーニングコモンズ・コミュニケーションスペースの展開-』ボイックス株式会社、2010年。
・林一雅「ICT支援型ラーニングスペースにおける授業の類型化-東京大学アクティブラーニングスタジオの事例から-」『日本教育工学会論文集』34巻増刊号、2010年。
参加申込方法
下記の京都三大学教養教育研究・推進機構のメールアドレスに、お名前、ご所属、連絡先(メールアドレス、電話番号)をご記入の上お送りください。
E-Mail:kyouyou@kpu.ac.jp
参加費 無料